静岡で化粧品の包装・表示のお仕事をしているホリックスです。
みなさん、ワクワクして購入した化粧品も最後まで使い切れずに処分することになり、その廃棄方法に悩んだ経験ありませんか。
先日帰省した娘とマニキュアを塗ろうと、お気に入りのカラーを選んでいた時のことです。
久しぶりに使いたいと選んだマニキュアが、経年劣化でうまく塗れなかったのです。
カラーコスメといわれるマニキュア、アイシャドウ、チークなどは似たような色を購入してしまいがち 、気に入って購入したけれど、最後まで使いきれなかったコスメは意外と持っていて、 もったいないなと思いながら今回のマニキュアも処分することにしました。
現在娘は東京で一人暮らしをしているのですが、食品の買い物の際も商品の手前取り(消費期限の近いものが手前に陳列されている)や、飛行機の手配時に食事のいらない場合は料金に関係なく希望を伝えておくなど、日常生活で出来ることをマイルールとしています。環境が破壊されていることや、SDGsなどの学びにより、「選ぶものを変えていこう」と思うようになり、人や環境に配慮した行動を心掛けています。
今回のマニキュアを廃棄するにあたり、廃棄方法とリサイクルについて考えてみました。
なぜ化粧品は、使い切らずに捨てることがあるのか。
化粧水や、美容液など基礎化粧品といわれるものは最後まで使い切ることができるのに、カラーコスメといわれるマニキュア、アイシャドウ、口紅、チークなどは、使い切らず数を増やしてしまいがちではありませんか。
使い切れなかった化粧品を処分する理由について、女性が多数活躍しているホリックスで、調査してみました。
・プレゼントや衝動買いで、色が好みでない。
・使ってみたが、似合わない。
・使ってみたら、使いにくかった。(使用感がよくない)
・使ってみたが、肌荒れした。
・雑誌で気になり、衝動買いした。
・プチプラだったので、気にせず購入した。
・断捨離した。
以上のような意見を聞くことができました。
確かに、コロナ禍で使用見本など(サンプル)が排除され、使用感や使い勝手がわからないまま購入する機会が増えたので、購入後の違和感があるのだと思います。
個人で化粧品を使い切れなかった理由は 、コンビニやドラックストアでミニサイズの安価なものが手軽に購入できるようになったり、雑誌の付録など、コスメが身近になっているのも理由なのかもしれません。
コスメ業界での廃棄についてはどうでしょう。
化粧品・医薬部外品の包装・表示・保管の業務をしているホリックスは、化粧品製造業許可を遵守し、トリサビリティーの必要性から製造記録などの書類とともにサンプルの保管をしています。
こちらのサンプルも保管期限を迎えたものは、トリサビリティの記録を残すことが可能な産業廃棄物業者に依頼し、廃棄しています。廃棄するときには、もったいないなという思いと、以前の懐かしい記憶がよみがえり愛着があるだけに複雑な心境になります。
以前コスメブランドに勤務していた友人から、定期的に入れ替える店頭のテスターの話を聞いたことがあります。シーズンごとや、トレンドを意識し新色や新商品を紹介する必要がある企業は、テスターは販売ツールです。実際私も、自分に似合うかどうか、使用感はどんな感じか実際のものを試したいです。
ホリックスアンケートの結果にも、試さずに購入したため最後まで使い切らず処分することになったコスメがあるという意見がありました。テスターの必要性も感じます。テスターとしての役目を終えたコスメの行く末についても、みんなの意識がつながると何かいいことがありそうです。
化粧品の廃棄方法
化粧品の処分方法は、各自治体によって違いがあると思いますが、ホリックスがある静岡市葵区及び娘の住んでいる東京都品川区は、以下のような廃棄方法を公表しています。
・化粧品のケース(金属製) 不燃・粗大ごみ
・化粧品のケース(プラスチック製) 可燃ごみ
・化粧品のびん 不燃・粗大ごみ
ほとんどの自治体が、このような廃棄方法になっていました。
化粧品のビンが資源ごみとして回収される自治体も、資源ごみとしてリサイクルされるビンは洗浄されているものに限定されているので、中身がきれいに取り出せないマニキュアビンは不燃・粗大ごみになってしまいます。
化粧品の中身については、記載はありませんでした。(静岡市・東京都品川区)
マニキュアなど中身の取り出しにくいコスメの中身を取り出したほうが良いのか、中身が入ったままビンを廃棄してもよいのか迷ってしまいます。
私は、新聞紙やいらない布類にマニキュアなどを含ませ、燃えるゴミとして廃棄していました。
役目を終えたコスメ
私達にワクワクやハッピーを与えてくれたコスメに、新たないのちを吹き込み再生させる取り組みをしている会社を知りました。美容業界のごみゼロを目指し、使い切れなかったカラーコスメを回収し、クレヨンに再利用して販売している「COSME no IPPO」。
このサービスを利用すれば、廃棄される予定だったコスメがクレヨンとしていのちを吹き替え、クレヨンで描かれた絵に、ふたたびワクワクすることができるのです。
集められたコスメの色によって出来上がるクレヨンのの色は、唯一無二。
再利用されたクレヨンを使って子供たちがSDGsを学べるワークショップも開催していて、子供たちが地球や環境について考える HAJIME no IPPO となるでしょう。
https://cosmenoippo.official.ec/
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